これからの過ごしかたについて-子ども版- 公開にあたって

 「これからの過ごしかたについて-子ども版-」は、その子らしい、ご家族らしい過ごし方のサポートに役立つツールを目指して開発したパンフレットです。
 具体的には、小児がんで予後が1週間程度に限られた子どもの家族と医療者が今後のケアの方向性について話し合う際に用いることができるよう作成いたしました。
 OPTIMプロジェクト(厚生労働科学研究費補助金第3次対がん総合戦略研究事業「緩和ケア普及のための地域プロジェクト」)で作成された「これからの過ごし方について」のパンフレットを参考にし、小児緩和ケアにたずさわるプロジェクトメンバー9名(医師2名・看護師5名・臨床心理士2名)によって、文献検討や会議を重ねて吟味、精選し、構成いたしました。
 本パンフレットは、以下の3点を想定して作成しました。
(1)予後が1週間程度に限られている
(2)病院で看取る予定の小児がんの子どもの家族を対象とする
(3)家族と医療者の話し合いの場で用いる
 内容は「子どもと家族に関する情報の再確認」「今後起こりうる症状の変化とケア方法」「蘇生に関する話し合い」「医療者から家族に向けてのメッセージ」などで構成し、予後が1週間程度に限られた状態であっても子どもに対して家族と医療者が行うことができる関わりが具体的に伝わるように工夫しました。
 また、子どもの疾患や家族の受け入れ状態に応じて、主治医や看護師がパンフレットの内容を臨機応変に構成し直して活用することも考慮しました。

 学会での試作版公開後に、多くの方々から問い合わせをいただいたことをふまえ、事務局で内容と公開方法を慎重に協議いたしました。その結果、配布したパンフレットを適切に使っていただくために、また、今後より良い内容に改訂していくために、ご利用に際しては事前に利用者登録していただいたうえでweb上で配布させていただくことにいたしました。
 私たちは、皆様と共にこのパンフレットをより良いものにしていきたいと強く思っております。ご利用いただいた際は、ぜひ皆様のご意見をうかがわせていただきたいと思います。お寄せいただいたご意見をもとに、パンフレットの改訂や教育用ツールの開発、効果検証研究につなげ、普及に努めたいと考えております。
 皆様のご賛同、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

「これからの過ごしかたについて-子ども版-」事務局
代表者 塩飽 仁(東北大学大学院医学系研究科)

これからの過ごしかたについて-子ども版- 利用者登録について

  1. 下記の事項をよくお読みのうえ、同意される方は以下のフォームより、必要事項を入力のうえ送信してください。
  2. ご入力いただいた内容の送信をもって同意いただいたものとみなさせていただきます。

パンフレットをダウンロード・利用される方の条件

  以下のすべてを満たす方

  1. 医療者(臨床の方、研究・教育現場の方)
  2. 登録していただける方
  3. フィードバックしていただける方
パンフレット使用にあたっての留意事項
  1. 実際に使用する場合には、使用時期、使用する対象として適切かどうかを、小児科医のための緩和ケア教育プログラム(CLIC)などを受講した医師を含めた医療チームで十分に検討してください。
  2. パンフレットに記載された説明内容について、家族から質問された場合に対処できるよう、下記の資料リスト等を参照したり講習の受講などを利用したりして、日常的、組織的に知識とスキルの向上をお願いいたします。
  3. 使用のための環境設定や、説明の展開については、SHAREやSPIKES(日本小児がん看護学会:小児がん看護ケアガイドライン/第7章 参照)をご参照ください。
  4. パンフレットを使用したことで生じた結果については、使用者が責任を負うことをご了承ください。
  5. 無断で複写、配布、改変されないようお願いいたします。
パンフレットの使い方
  1. すべてのページを使う必要はありません。
  2. ページの順序は適宜変更してお使いいただいてかまいません。
パンフレットの改訂や有効活用のためにお願いしたいこと
  1. このパンフレットをよりよくするために、また、より効果的な使用方法を確立するために、使用後は必ずご意見をフィードバックいただきますようお願いいたします。
  2. フィードバックしていただきたい内容
    追加・削除・改訂した方がよい内容、使用した時期、実際に使用した感想など
  3. フィードバックの方法(以下のリンクをからお願いいたします)
    使用後のフィードバックレポート
登録いただくメールアドレスについて
  1. ご登録いただくメールアドレスはPC用のアドレスに限定させていただきます。
ご登録いただいた情報の取扱いについて
  1. ご登録いただいた情報は、パンフレットの改訂や有効活用のためのみに利用します。
  2. また、この目的のためにご登録いただいた情報を事務局で厳重に保管いたします。
  3. この目的のために、ご登録いただいた連絡先に連絡させていただくことがあります。
ご使用前に参照いただきたい資料リスト(リンク集)
  1. がんの子どもを守る会:この子のためにできること 緩和ケアのガイドライン
  2. 日本緩和医療学会:終末期患者における輸液療法に関するガイドライン
  3. 日本緩和医療学会:患者さんと家族のためのがんの痛み治療ガイド
  4. 丸 光惠,石田也寸志監修:ココからはじめる小児がん看護/第8章 End-of-Lifeケア,へるす出版,2009
  5. 大阪母子保健医療センター QOLサポートチーム:小児緩和ケアガイド,医学書院,2015
  6. 日本小児がん看護学会:小児がん看護ケアガイドライン/第7章 再発時のケア ~再発時の子どもや家族への心理的な支援およびbad newsの伝え方~
  7. 日本小児がん看護学会:小児がん看護ケアガイドライン/第8章 終末期ケア
  8. 多田羅竜平:子どもたちの笑顔を支える小児緩和ケア,金芳堂,2016
パンフレットの開発研究に関する公表資料
  1. 名古屋祐子,入江 亘,羽鳥裕子,吉田沙蘭,尾形明子,松岡真里,多田羅竜平,永山 淳,塩飽 仁:試作版「これからの過ごしかたについて-子ども版-」家族向け臨死期のパンフレット作成の取り組み報告.第12回日本小児がん看護学会学術集会,岡山,2014
  2. 入江 亘,名古屋祐子,羽鳥裕子,吉田沙蘭,尾形明子,松岡真里,多田羅竜平,永山 淳,塩飽 仁:家族向け臨死期のパンフレット「これからの過ごしかた-子ども版-」の使用可能性の検討.第13回日本小児がん看護学会学術集会,甲府,2015

      このパンフレットの開発は下記の研究費によって行われました。
       平成25-26年度 科学研究費助成事業:挑戦的萌芽研究
        「終末期ケアに関わる看護師主導型の各種クリニカル・パスの評価」
        (研究代表者:宮下光令,分担研究者:塩飽 仁)
子ども版作成メンバー
    ○入江 亘  東北大学大学院医学系研究科(看護師)
     尾形明子  広島大学大学院教育学研究科(臨床心理士)
    ○塩飽 仁  東北大学大学院医学系研究科(看護師)
     多田羅竜平 大阪市立総合医療センター小児内科兼緩和医療科(医師)
     永山 淳  浜の町病院緩和医療科(医師)
    ○名古屋祐子 宮城県立こども病院看護部(看護師)
     羽鳥裕子  淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院こどもホスピス課(看護師)
     松岡真里  高知大学教育研究部医療学系看護学部門(看護師)
     吉田沙蘭  東北大学大学院教育学研究科(臨床心理士)
                               (50音順,○:事務局)
お問い合わせ連絡先
    「これからの過ごしかたについて-子ども版-」事務局

    東北大学大学院医学系研究科保健学専攻小児看護学分野
     〒980-8575 宮城県仙台市青葉区星陵町2-1
     TEL/FAX 022-717-7921
     E-mail: mitori-office@chn.med.tohoku.ac.jp
利用者登録フォーム
お名前
職種 (選択式)
(その他の場合,ご記入ください)
所属先
(ない場合は「なし」とご記入ください)
所属先電話番号 (半角,ハイフンなし)
メールアドレス (PCアドレス限定)
(再度入力)
病棟での年間の看取り数 (半角)
使用目的 実際に使用するため
研究のため
教育のため
その他
(その他の場合,ご記入ください)

最終更新日:2017年8月9日  公開日:2017年7月14日
© 2017 Tohoku University School of medicine